PR

父の66歳死去と健康寿命:残り時間を意識して退職を決めた話

父の66歳での死をきっかけに、家族・健康・趣味に使う時間を考え、早期退職を選んだ記録。 決断理由
この記事は約4分で読めます。

※退職前に書いた、父の死と早期退職の決断を振り返る記録です。

父は66歳の夏に、他界しました。長く働いてきた企業で、働き続けようとする姿は、今でも、私の記憶に鮮明に残っています。

父の死を通じて、私は初めて、「健康寿命」という概念を、強く意識するようになりました。

健康寿命の数字を改めて整理した記事はこちら


父の66歳という年齢

父は66歳という年齢で、会社を完全に離れてすぐに、退職生活に入ろうとしていた矢先でした。つまり、父の人生は、「会社を辞めて、自分自身の時間を守る」という次のステージの直前に、思いがけず終わりを迎えているのです。

父は長年、自分の仕事に誇りを持ってきた人でした。今の私には、仕事を大切にする一方で、自分や家族のための時間を十分に持てなかったのではないかと思えます。

若いころに、会社に時間と労力を捧げすぎたのではないか。その分、家族や自分の体調を見直す時間が足りなかったのではないか。そう私は感じています。ただ、仕事と父の病気の因果関係を確かめたわけではありません。

父の死をきっかけに、私は、自分の人生で、「どれだけの時間とエネルギーを会社に与えているか」ということに、自然と目が向くようになりました。


健康寿命という言葉と、自分の人生

父の死を機に、健康寿命という言葉の意味を深く考えるようになりました。

健康寿命は、健康上の問題で日常生活が制限されずに暮らせる期間を示す、集団の統計指標です。個人の寿命や「何歳まで元気でいられるか」を予測するものではありません。

厚生労働省が示す2022年の値では、平均寿命と健康寿命の差は男性8.49年、女性11.63年です。おおよそ男性で約9年、女性で約12年の差があります。この差が、誰もが人生の最後に連続して介護や病気と過ごす年数を示すわけではありません。

父の人生を、自分の近い将来の姿に重ねて考えるようになりました。

  • 会社に長く残る一方で、人生の後半で、自分の時間や、本当のやりたいことに注ぐ時間が、あまりなかった
  • 会社を辞めるタイミングに、「もう少し働きたい」よりも、「もう少し自分の時間を取り戻したい」といった気持ちが先行していたこと

会社と、人生の残り時間

56歳になった今、私は、会社と、自分の人生の残り時間とのバランスを、とても慎重に見直すようになりました。

  • 当時、会社は好調で、リストラもありませんでした。金融資産は2025年9月に5,000万円を超えました。
  • 33年間の会社員生活のうち、16年は管理職として働き、会社に多くの時間とエネルギーを注いできました。

こうした中で、父の66歳の死を思い出すと、私は、「自分に残された時間は、どのくらいあるか」という問いを、無視できませんでした。

  • 統計の平均値がどう変わっても、自分が元気に動ける時間がどれだけ残るかは分からない。
  • であれば、会社に残り続けるよりも、自分の人生をもう一度、自分自身で組み直すという選択肢が、非常に現実的に感じられる

早期退職を「残り時間」から見た理由

父の66歳の死をきっかけに、私の早期退職の決断には、より具体的な理由が加わりました。

  • 父が66歳で亡くなったことで、自分の時間も無限ではないと、実感するようになった
  • 会社を辞めることで、人生の後半を、より自由に使える時間とする
  • 家族との時間を増やす
  • 家の修繕や、健康維持のための活動を行う
  • 趣味や興味を、自分のペースで再開する

こうした「残り時間」の配分を意識したとき、早期退職は、単なる「会社をやめる」行為ではなく、「人生の時間を再配分する」という、意味合いを強く持つようになりました。


早期退職は「逃げ」ではなく「選択」

父が66歳で亡くなったことは、人生に対して、多くのことを教えてくれました。その中でも、一番強く感じたのは、「時間の選択」です。

当時、私の中にあったのは、次の二つの選択肢です。

  • 会社に残り続けること
  • 自分の人生を、自分自身で組み直すこと

父の死を機に、私には、「逃げ」ではなく「選択」としての早期退職の意味が、はっきりと見えてきました。

  • 会社に残る場合、私は若手を支える立場に回っていく
  • 一方で、自分の人生を、自分で選び直すと、人生の後半が、これまで得られなかった時間と自由を取り戻すチャンスになる

父の経験を心に留めながら、私は「時間と自由」をできるだけ多く取り戻したいと考えました。


父の死を通して見えた、人生の配分

父の66歳の死をきっかけに、私は、「人生の配分」という感覚を、強く意識するようになりました。

  • 会社の将来と、自分の人生の将来を、どちらも、できるだけバランス良く整える
  • 会社が好調だからこそ、自分自身の人生を、自分で選び直す余地がある
  • そのために、早期退職という、時間を再配分する手段を選ぶ

こうした思いを持ちながら、私は、2025年9月に5,000万円を超えた金融資産を、人生の「後半を守るためのバッファー」として捉え、正式に、56歳の早期退職を決断しました。

退職の意思を上司に伝えた経緯や、その後の5か月間の交渉については「退職の意思表明:上司との交渉記録」に書いています。


その後の結果

私は2026年6月末に早期退職しました。健康寿命だけで退職を決めたわけではありませんが、「元気なうちに家族や自分のために時間を使いたい」という思いは、今も大切にしています。寿命の指標と統計の読み方は、健康寿命・平均寿命・寿命中位数を整理した記事で説明しています。

参考資料

更新メモ

2026年10月4日:平均寿命と健康寿命の差を上記の公式資料で確認し訂正しました。勤続年数と管理職の期間、資産の時制も整理しています。父の仕事と健康に関する記述は、私の受け止めとして残しています。

著者プロフィール
もも吉

33年間、IT企業で技術職・管理職として働いてきました。関東在住、妻と大学生の子と3人暮らし(もう1人の子は社会人として独立) 2018年から投資を始め、資産形成を続けてきましたが、役職定年・職場での消耗・健康寿命への意識が重なり、2026年6月に56歳で早期退職しました。このブログは、その決断と準備の記録です。

もも吉をフォローする
決断理由